9Sep
文系のお仕事ばかりでなく、算数的なものにも取り組んでいかないとな~と思い、夏休みの間に「構成三角形」を引っ張り出して、まずは復習として息子と一緒にやってみたのですが、その時に「12枚の青い三角形」も出てきたので、取り組んでみました。
青い三角形は、構成三角形とともにかなり前に作製したのですが(モンテッソーリ教具を手作りで!100均で揃える方法!:参照)、当時息子が少し使用して以来、タンスの中で眠っていました。
息子が2年前にやった時は、私の理解が少なすぎたのもあり、簡単な図形は出来ても、複雑になると途中で挫折してしまい、好き勝手なデザインを作って遊んで終わってしまいました。
私がこれらの教具をしっかり理解できていない状態の中、疑問にぶつかると調べる、という感じで進んだので、子供には超迷惑な先生でしたが・・・。今回、取り組んでみて、いろんな発見がありました。
一番の気づきは「幾何たんす→構成三角形→12枚の青い三角形」の順に進んでいくことが大事だ、ということ!!!
理解が深まったところで、現在は幾何たんすに戻って取り組んでいる最中ですが、きちんと順序があるんだな~と一人納得してしまいました。
その理由や失敗についても交えつつ、まずはこの12枚の青い三角形について紹介したいと思います。
- 娘のある行動で衝撃を受ける!
- スライドさせることの意味
- 幾何系感覚教具は秩序正しく与えるべし
※いろいろ調べた上で記事にしていますが、独自の解釈も含まれているかもしれませんのでご了承ください。
娘のある行動で衝撃を受ける!
この青い三角形についての情報は、ネット上にそれほど多く出ていませんが、これは「構成三角形」の延長線上に位置する感覚教具です。
娘にはまず2枚持たせました。最初は昔、息子にやったことを思い出しながら、単純に紙に描かれた図形のとおりに並べるお仕事をさせました。(実はもうこの時点で提示を間違えているし、与える教具を間違ってます・・・。ともあれ、この先起きたことを書き綴っていきますね。)
娘はただ私の真似をして合わせようとしました。(この時は、直角不等辺三角形2枚を合わせて正三角形を作っていました。)しかし目で見ただけでは難しかったようで、間違った形で合わせてしまいました。
娘は当然の反応として「あれ?」と、首をかしげました。しかしその後の娘の反応に、私は衝撃を受けたんです!言葉にしてしまえば、なんてことないんですが・・・。
娘は何か思いついたように、おもむろに1枚の三角形を手に取り、指ですべての辺をなぞり始めました。それからもう一枚も手に取り、同じようになぞりました。
それからきちんと同じ辺を選んで、ぴったり合わせて、正三角形を作ることが出来ました!
提示した図形通りに出来たことよりも、提示してもないのに、きちんと感覚で長さを理解しようとしたことに私はビックリしました!!
なにしろ私は指でなぞる提示を忘れていたので、娘が自然にやったことに驚きを隠せませんでした。
こちらがなぞりながら、「これから合わせる三角形の辺と同じ長さかどうか」を確認中の娘さん。僅かな長さの差をきちんと感じ取っていました。
幾何たんすや、構成三角形でなぞる提示がありますが、その教具すら扱ったことがないのに、自然と「なぞる」という行為ができたのはなぜなんだろう??と、娘の反応を見た後、ずっと考えていました。
インセッツという線も考えられますが、3歳の導入時に一度枠をなぞったくらいなので、ちょっと違うかなと思いました。
おそらく言語教具で「正しい文字を書くために砂文字板の文字をなぞる」というパターンを、ここ最近は繰り返してきたので、今回も正しい位置を見つけるために手で確認してみる、ということを思いついたのではないか、と推測しています。
子供の柔軟性にビックリです。
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スライドさせることの意味
今回はまず二枚で取り組むことにしましたが、毎回辺を指でなぞるというのもなんですし、一体どうすれば三角形を辺を強く意識して図形を作れるのだろう?というのが課題でした。
よく考えるとちょうど構成三角形の第二の箱がガイドラインなしの青い三角形ばかりです。
第二箱について調べている時に、「三角形をスライドさせながら図形を作る」というインストラクションを読んで、あ〜!と思いました。
そもそも構成三角形の発展形が12枚の青い三角形ということをここで知り、それで少し難易度が高くなるのか、、、と1人納得しました。
もう少し勉強してから取り組め!って感じですね・・・。反省。
それでスライドと展開を方法を使えば、次々と提示された図形を作ることが出来ることに気がついて、ここでまた1人感動(笑)
この日、娘は「視覚だけでなく指先で確認することの大切さ」「感覚教具の正しい使い方」を私に思い起こさせてくれました。
同時に、この教具はラミネートで作らなくてよかったな〜と思った瞬間でもありました。指で辺をしっかり感じとったり記憶するには、どうしてもある程度の厚みが必要になるからです。
しかもカラーボードだと断面がここまでシャープに表現できないので、硬さと凹凸のないマグネットシートにしておいてよかったです。
そして感覚教具は名前の通り、「感覚で理解する教具」なので、決して妥協したものを作ってはならない、ということを強く実感しました。
以前はそこまでの思いがなかったので、構成三角形もカラーボードで作ってしまいましたが、本当はもっと重みのある素材で作るべきだったな~と思いました。
私が作った青い三角形は木よりもかなり重みがあるので、この素材で「スライドする」という動作は小さい子には案外難しい、ということを実際にやってみて知りました。
本当の教具を使えば滑りがよくて、抵抗がほとんどないんだ、ということにも気づきました。やっぱり本物の教具にはかなわないなと思いつつ、とにかくある物で頑張っていただくしかありません。
しかし、うちにある三角形を使うことによるメリットもありました。軽い素材でない分、スライドさせる動きは強い集中力を必要とします。実際自分もやってみましたが、大人でもけっこう集中力がいるなあ~と思いました。
それだけに、動きは丁寧に慎重になります。落ち着きのないうちの子たちには、いい訓練になっています。(重い、と言ってもそこまで大変なレベルではありません、念のため。)
やってみて気が付いたことは、動きが、習字の筆運びにそっくりだということ。
子供たちはその時々で動かしやすい手を使っていましたが、利き手のみで動かすようにする動作を繰り返しやっていたら、算数教育だけでなく、「書く」という言語教育にも繋がっていくのではないかと思います。
そういう意味では、子供の集中力を高める機会にもなりますし、この動きも文字を書く動作に結びつくなあと気がついたり。
モンテッソーリの教具って毎回いろんな発見があります。奥が深いですね~。
4歳の娘がスライドに挑戦したところです。
幾何系感覚教具は秩序正しく与えるべし
やっていくうちに、幾何たんすで覚えた名称を、構成三角形で確認し、そして青い三角形でも確認していく展開がある、ということを知りました。(始める前に調べておこうよってツッコミ入りそうですが・・・。)
なので、形が出来たら、これはなんていう名前だったかな?ということを確認したり、形をなぞってみたりするわけです。
動画ではスライドに集中しすぎて、形のことをすっかり忘れてしまっていますが、本当は図形ができたらストップして、指で輪郭をなぞったり、慣れてきたら、一つずつ名称を確認することも大事なんですね~。
次に息子にもやってもらいました。7歳ともなると、だいぶ動きもスムーズで、先端を合わせる、など細かい部分まで注意深く、よく確認しながら取り組めます。少し動かしづらい箇所もあったようなので、下の素材が絨毯のほうがよかったかもしれません。
息子は図形が出来たら、ぴたっと止めて確認することができています。このピタっと止めて図形を確認する、という行為は、おそらくガイドラインのついている構成三角形を繰り返しやっていると自然に身につく動作なんだと思います。
そして図形ができた時に、名称を言っていくことで、感覚とともに自然と名前も覚えるという・・・。それが4歳くらいから始めていると難しい名称でもなんなく覚えられてしまいますね。感心します。
娘はまだ構成三角形に触れたこともなかったので、「スライドすること」に集中し過ぎて形をよくみていませんでした。構成三角形は、一ヶ所のガイドライン同士を合わせると図形になるようになっているので、初回に3つもガイドラインなし同士で図形を作る、ということは非常に難しいんですね。(と、いうことを実践してみて気づきました・・・。)
こういうところで積み重ねてきたことの差が出るんだな~と思いました。そして教具の与える順番を間違えると危ないな、と思いました。
図形を作れた喜びより、うまくできないことへの悔しさが強く心に刻まれたり、難しいと感じさせるようであれば、それはモンテッソーリ教育の目指すところとは違う方向に進んでしまいます。
今回、娘は楽しんでくれたものの、まったく理解できていなかった過去の私は、息子にはそういう気持ちを味わわせてしまったんだろうな、、、と反省しています。
気をつけよう、と思いました。
まとめ
私は、今回子供たちと青い三角形に取り組んでみて、逆に「幾何たんす」ってすごい大事なんだ・・・っていうことに気づき、速攻入手しました。
モンテッソーリの教具がきちんと系統立てて、子供の脳の発達にあわせて教具が作られていることに改めて感動しています。
言語教具だって、絵カード→移動五十音→砂文字板の順でやるとスムーズです。段階を踏んで無理なく進めるように緻密に構成されているんですよね。本当にすごいな、と思います。
7歳の息子でも、まだこの教具は楽しく取り組んでいるので、適正年齢には当てはまらなくても遅すぎるということはないと思います。
ただ、当然ながら、息子の年齢だとたくさん枚数を使う作品のほうが楽しいらしく、もう少し理論的な話もして、いろいろ展開させていきました。以前はどうやって与えたらいいのかわからず、難しくて挫折しましたが、だんだんとやり方がわかってきたので、私も面白くなってきました。
その時の様子はまた別枠で紹介したいと思います。
私は算数とか数学に対してすごく苦手意識がありましたが、アートは得意だったので、こういう風に学ぶと俄然興味がわいてきました!
娘なんて、まだ算数なんていう存在すら知らないですけど、この三角形のお仕事はとても大好きになりましたよ。
こうやって言葉と同じように数学も自然と身についていくといいなと願っています。
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