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【おうちモンテ】感覚教具:幾何たんすのエクササイズ

幾何たんすのおしごとについては去年の9月にUPしましたが、その後の様子をなかなか記事にできなかったので、今回はとある日の「幾何たんすのエクササイズと気づき」について書きたいと思います。

幾何たんすの導入については、次の記事をご参照ください。(モンテッソーリ教育:幾何たんすの導入【おうちモンテ】

  1. 幾何たんすのエクササイズ
  2. やる権利とやめる権利
  3. 幾何たんすから始まることの意味
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幾何たんすのエクササイズ

幾何たんすは、量が結構あるので、息子はすべての図形を床にずらーっと並べて、マッチするカードを探して遊ぶのが好きなようです。

娘には、導入時と同じく「枠をなぞり、円をなぞり、置く」という動作を繰り返して、ある程度定着したら、少し変化をもたせてみました。

それまでは、「円、正三角形、正方形の三つのカードを置いて、その上にマッチングする図形を乗せて正式名称を言う」という方法しかやってきませんでしたが、定着したからといって「さらにいろんな図形を覚えよう!」、という方向に行く前に、ちょっとしたエクササイズをやってみることにしました。

今回は円のすべてのカードを渡して、「図形とマッチングするサイズのカードを選んで合わせる」、ということをやってみました。

準備されたものに合わせるのではなく、自分が準備して合わせる、より能動的なおしごとです。

円は間違えることなく、1度で正解できました。ここは自信をもって選んでいました。

ところが正三角形と四角形の時は、何度も間違えたんです。

振り返ると、確かに大きさは変わっても円は円。判断基準はサイズのみ。

だから判断しやすかったのかとも思ったのですが、それでも判別しにくいサイズのカードもあるので、彼女の揺らがない自信みたいなのは、どこから来るのかな?と進めながら考えていました。

正三角形と正方形の時は、ちょっと不安げに、「これかな・・・?きっとこれだろう!」みたいな感じで選んでいました。

では、なぜ正三角形と正方形は間違えて、円は確実に選べたのかというと、もしかすると「小さい頃から円柱差しをやってきたから」というのも大きいのかもしれません。

2021年時点では、この円柱さしの大は日本で購入すると5万円程度と、びっくりするようなお値段になっています。そのせいなのか、家庭用としてお求めやすい価格のハーフバージョンが主流として販売されている様子です。

話は戻りますが、三角形グループと四角形グループ場合、サイズの違いだけでなく、形状まで変わってくるので、どうも混乱するようなのです。

そのため、正解のカードに行きつく前に、それに近いものがあれば「これかな?!」と決めつけて、すべてのカードを確認しないまま、「これ!」と選んでしまっていました。

私は、思わず口を挟みたくなるところをぐっと我慢して、敢えて間違いは指摘せず、そのまま続けさせました。

すると、娘はこれだ!と乗せようとしたところ・・・。

合わせた瞬間に間違いに気がつき、面白い表現をしました。

うわ~、これ、ぶっかぶか!!(笑)

カードを服に、教具を体に見立てたんですね。着せ替えシールの影響??(笑)

子供の発想力ってユニークだなあ~!と思った次第です。

正三角形は3枚目でようやく正解しました。三つの図形の中で一番難しかったようです。

正方形も意外と難しかったようで、なんとなくこれっぽいというイメージで選んでいました。

真上から置くと絵が隠れて一致してるかどうかわからなかったようで、片方の角っこを合わせてサイズを確認中。

「あれ?ちがった・・・。」

何が違うのかな?と図形とカードを見比べながら、一枚ずつ確認していました。だんだん注意深く観察できるようになってきました。

そして、ようやく正しいカードを探して今度は正解!

大人からすれば、すぐに正解のカードがわかるのに、小さな子供は正確に読み取るまで時間がかかるものです。

「ああ~、違うってば~」と教えたくなるのを、平然とした顔で見つめているのも、なかなか忍耐が必要でした(笑)

やる権利とやめる権利

同じことを繰り返し積み重ねて定着したら、いろんなバリエーションをつけていくことで、少し負荷はかかるものの、子供は好奇心を刺激されて新しい情報を獲得しようと集中してきます。

それは新しいニューロン(神経細胞)が増えて、シナプス(ニューロンとニューロンの間を繋ぐ繋ぎ目)の結合箇所が増えて、伝達スピードがあがっていくということでもありますね。

そして、そのうちすっかり正解のカードを見分ける力を得てしまいます。

いっぺんにあれこれと提示するのはよくないですが、基本形に慣れてきたら、こういうゲームを増やしていくのも、子供の好奇心をくすぐるし、頭の回転も速くなり、柔軟な思考力がついていくのではないかと思います。

ただし、挫折感は与えないように寄り添う必要もあります。バリエーションを与えた時に、子供はなんだか難しいと感じて、やる気のないふりを見せたりする場合もあります。

モンテッソーリ教育を学んでいて、なるほど、と思った言葉は、「(お仕事に)取り組む権利もあるならば、やめる権利もある」というものです。

途中でやめてしまったからといって、最後までどうにかやらせようと躍起になる必要はないのですね。(でも、おかたづけだけはきちんとさせましょう~)

本人が本当に興味を持つまで「待つ」ということも時には大切ですね。かといって放置するのではなく、時折提示をしつつ、心が動くかどうかを観察して、一番よいタイミングで与えるのが親(教師)の役割なんだと思います。

幾何たんすから始まることの意味

実際にやってみてわかることがたくさんあります。

幾何たんすは、様々な図形の全体をつかむ機会になります。だからこそ最後はべた塗りのカードから外枠だけのカードへと移行していくんですね。
具体から最終的には抽象に向かいつつも、全体は把握されている状態になっていく。

まずは全体を把握するというのがモンテッソーリ教育では大事で、全体を掴んでから細部へと向かっていくようにすべてプログラムされています。(この概念については【モンテッソーリ教育】宇宙教育・太陽系キットの作り方!:参照)

幾何たんすで全体の形を把握したら、次に構成三角形でガイドラインに従って、図形を分解したり合成することで、違う図形が表れることを学びます。そして、12枚の青い三角形で、ガイドラインなしに、一点に集中しながら様々な形に展開していくことを学んでいくのです。

全体から細部へときちんと発展していくのを実感できます。

基本から発展までを、感覚で見事に学んでいける教具たちだな、と思います。

モンテッソーリ教具を手作りで!100均で揃える方法!

こちらの記事はとても人気がありますが、一つ注意点があります。

構成三角形と、12枚の青い三角形は確かに自作できます。作ったらすぐに取り組みたくなります。(実際私はやってしまった。)

なんとなくこれはすぐ作れそうだし、出来そうだからと思って作って、4歳の息子にいきなりやらせて、息子が挫けてしまったこと。本当に自分を恥じています・・・。

声を大にして伝えたいのは、「必ず幾何たんすを経験してから順を追って進むべき教具だ」ということ。

自分自身がモンテッソーリ教育の全体をしっかり見渡せるようになっていないと、いろんな回り道をしてしまうことになるんだということを痛感しています。

まとめ

幾何たんすは、子供が喜んで取り組む教具の一つです。

私がやっていく中で感じたことや、こういうことではないか?と位置づけたことは、モンテッソーリ協会のテストでは正解ではないかもしれません。

でも、モンテッソーリ女史なら、にっこり笑って「あなたがそう感じたなら、それでいいのよ」と言ってくれる気もしています。

実践してみるまでわからない、実践してからようやくわかること、こうだと思ってたけど、そうではなかった、ということを繰り返しつつ、私も子供と一緒に成長しています。

そしてとてもやりがいのある仕事だと思います。

おうちモンテをやろうとしている方の、何かのヒントになれば幸いです。

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