2Dec
今回は「モンテッソーリ:言語教育の教具を簡単手作り!インセッツ編」に引き続き、「砂文字板編」をお送りしたいと思います!
モンテッソーリ教育では、2歳くらいから絵合わせカードでひらがなを絵の一部のように目で見ることにより、文字に親しむようになります。
ひらがなの敏感期にくると、使うべき教具として「移動五十音の箱」というのがあります。パッと見は50音表みたいなものですが、中に各カードが8枚ずつ入っていて、そのカードを取り出し、組み合わせて単語を作るお仕事をするという「具体」があります。
つまりビジュアルとしての文字を置く作業が書く作業の前段階として与えられています。
次に子供が初めて「実際に書くための文字」に触れる教具として「ひらがなの砂文字板」があります。
サンドペーパーで型どられた美しい板ですが、これがまたお値段張るのですよ・・・。(しかも場所も取る。)
園で正規の教具を使って学べるならそれが一番なのですが、ホームスクーリングなら、手作りで代用しようかな、と。
リサーチした限りでは、この二つの教具は絶対にどちらが先にこなくてはならないというわけでもなく、興味を持ったほうから初めていいようですし、同時並行でやってもいいのだろうと思います。
うちは現在「書きたい」という欲求がとても強いため、砂文字板を先に仕上げました。
ですから今回は砂文字板の作り方などについて紹介したいと思います。
- 砂文字板を100均素材で作ろう!
- 完成品はどこへ置く!?
- ”何度も使えるひらがな練習バッグ”も準備しよう!
砂文字板を100均素材で作ろう!
「視覚」「聴覚」「触覚」の三つを同時に刺激するという条件をクリアすることにフォーカスして、さっそく砂文字板を作ったわけですが。
いろんな方の手作りを参考にして、サンドペーパーではなく、グリッターグルーペンを使うことにしました。つまり正確には「グリッター文字板」ですね(笑)
ですから、紙やすりで作りたい方は他のサイトを参考にしてくださいね~。
1.100均で材料を揃える
まずは白い厚紙を用意します。100均で5枚入りで売ってますから、2セット準備します。
グリッターグルーペン(色はご自由に。)
スティックのり
字体は「モンテッソーリのいろは」さんのサイトにある、サンドペーパー文字のPDFファイルを印刷させていただきました。
2.台紙を作成する
本当の教具は縦9.7センチ×横18センチらしいのですが、そのとおりに作っているとかなり無駄な余白が出来てしまうので、ここは目をつぶって厚紙の真ん中から半分に切って、横の長さは13.6㎝にしました。
左側に手を置く余白があるのですが、横の長さが短くなったので、私は縦の長さを若干長めに取りました。でも出来上がってからみれば9.7㎝でも遜色なかったかも、って思いました。
縦は9~9.7㎝で取ると、厚紙1枚で8つカードが出来ますが、私は10.5㎝で取ったので6つしか作れませんでした。
3.プリントを台紙に貼る
プリントはきれいに等分できないので、文字に合わせてカットします。横は8.3㎝にカットしました。縦の長さはカードと同じでも少し小さめでもいいと思います。
ここで手順を間違えるとあとで悲惨なことになるのですが、最初にグルーペンの作業をしてしまうと、乾いた時に皺が寄って貼りにくくなるし、見た目もかなり悪くなります。
ですから最初に台紙にプリントを右側に貼りつけていきます。※ただし、グルーペンは水分を含んでいるので、時間が経つにつれて、どうしても多少ヨレが出てくることがあります。
4.グルーペンで文字をなぞる
出来上がったカードにグルーペンで色をつけていきます。何色を塗っていくのかは自由です。
日本語は書き順が大事。なのに息子は書き順めちゃくちゃ。書く順番ごとに色を変える、という方法に賛同して、赤→青→緑→金の順番で塗ったわけですが・・・。
「あか・あお・みどり」という言葉の流れのほうが語感がいいな、と思いまして。(ちなみに金はほとんど登場しません。)
あとで考えたらサンドペーパーは茶色一色なんだから、金一色とかに統一したほうがよかったかも・・・と後悔もしました。
なぜなら字より色のほうがインパクト強くて、書き順を自分の力で覚える努力、記憶に頼ることをせずに、色に頼ってしまう、という問題が生じる可能性があるからです。
これは大半を仕上げてから気づいたことなので、もう最初からやりなおす気力はなし。(でも書き順を間違えやすい字なんかは「あか、あお、みどり!」って言いながら楽しそうになぞっていたので、これはこれでいいのかもしれません。。。)
そしてグリッターペンはかなり消費するのにダイソーでは単色で売ってないので、購入数がかなり増えることになる、という点からも色変えて塗るしかなかったかな、と思いますが。
しかしこのグリッターペンはたしかに触った感じがサンドペーパーそっくりです。またサンドペーパー同様ザラザラとした音がちゃんと聞こえる、その点では合格です。
グリッターペンでも私には大変な作業だったので、サンドペーパーで型抜きして貼りつけるなんて高等な作業は、おそらく私には出来なかったと思います・・・。
注意点は、塗った後は水平なところで乾かすこと。ななめになっていると、グルーが垂れてきて、色が交差しているところが混ざったり侵入したりしてしまいます。
私は最初試しに一文字先にグルーペンで塗って、早く乾かそうとして、洗濯バサミで吊るして干してたら、ダラ~~!っと液が垂れてホラー文字になり、使い物にならなかった、という失敗談があるので、こんなおバカなことはしないでくださいね・・・・。
あと小さいお子さんがいるところは、50枚いっぺんに乾かせないと思うので、何日かにわけて作業したらよいと思います。うちはだいたい10枚ずつ、子供の手の届かないタンスの上に並べて乾かしたりしました。だいたい乾きあがるのに半日~1日かかります。
完成品はどこへ置く!?
一番悩んだのは配置です。本物の教具は一行ごとに木箱に収められています。カードを作る作業は単純ですが案外時間がかかるので、さらにこれに代わる箱を作る気力まではなく。納まるカゴを100均で揃えても10個用意すれば1000円もかかる!
その上、「置き場所、どーすんのよ。」状態です。すでに買った教具、手作り教具だけでもすでにかなりのスペースを占領していますが、うちは教室ではありません・・・。
なんかいい方法ないかしら?と悩んでいたところ、ちょうどノートカバーを作成した時(セリア368ノートのカバーを自作&背表紙を削るコツ!)のクリアファイルの残りが目に入り・・・。閃いた!これ使おう!ってなりました。
で、どうなったかというと。こんな感じで場所を取らずに、子供がすぐに使える形になりました。
え~、文字の位置がいまいち統一されていないのがバレてしまいますが、、、後半疲れ気味に作ったので適当感満載です・・・。モンテッソーリ的には失格ですね、ハイ。
本当はサイズ測ってフックの位置もきちんと統一すべきなんですが、とりあえず撮影を優先しました!
これはニトリで購入したホワイトボードで、ずっと息子の机の左側の壁にかけてあるものなのですが、ここに100均で購入した吸盤式のフックをつけて、最後に一穴パンチでフックをかける部分に穴をあけてクリアファイルをかけました。
ファイルはカードが収まるサイズにカットし、底にミシン目がついてある側から優先的にカットして、その上の部分をカットしたものは、底の部分を透明テープで留めました。
クリアファイルは1枚につき2ケース作れるので全部で5枚使いました。
クリアファイルってどんどん溜まりません?その中でも若干劣化したやつを使いました。(見た目的にどうかな?と心配でしたが、新品じゃなくても全然気にならなかったです。)
とにかく息子が机に向かった状態で、すぐほしい文字を選んで作業し、またすぐに片付けられる、ということと、息子が砂文字板を卒業したら、下の娘が使う日がくるまで、クリアファイルごと、一つにまとめて引き出しの中にコンパクトかつ簡単に収納できる、という点で私としては大満足な出来でした。
”何度も使えるひらがな練習バッグ”も準備しよう!
そして、部屋に入って教具に気づいた息子さん。「え?!なにこれ??」と飛びつきました。内心ほくそ笑みながら、息子に実際使わせてみました。
何度も何度も指でなぞっています。砂文字板でここまで一生懸命やっていると、次は実際に書かせてあげたくなるもの。
以前、海水浴に行った時の砂を持ち帰って、トレーに入れてひらがなの練習をさせたことがあるんですが、砂が飛び散る・・・。
息子が注意深く使っていても、横から娘が手を突っ込んで邪魔をする、などの問題点が多く頓挫していましたが、なにかいい方法がないかとあれこれ考えた結果・・・。
ジップロックにクエン酸を入れました!(笑)ジップロックMサイズでクエン酸は半分以下の量で大丈夫です。一番上はテープで留めてしまったほうが安全かもしれません。
机にカードを置いて、その上にジップロックを置きます。手のひらで中身を平らに伸ばして、カードが少し透けてみえるようにします。
その上から指でなぞります。砂だと透けにくいので、白くてサラサラした素材がいいだろうと、家で使ってるクエン酸にしてみました。
本当は机の上は何も置かずにきれいな状態でお仕事しましょうね(汗)
次に綿棒をあげました。何度も何度もなぞっています。
しかし綿棒って何度も使っているとけば立ってくるので、ここは消しゴムつきの鉛筆の消しゴムの側とかペンの丸いキャップ側などを使って書いてもよいかも・・・。
カードをそっと抜きとると、字が浮かび上がっている・・・というのもうちの子はかなりテンションあがったようです。
これでわからない文字がある時は「ママ~!」と聞く前に自分で探して練習しようねって流れに持って行けそうです。やれやれ。
今回の教具でかかった費用はトータル700円でした。(グリッターグルーペンが案外すぐになくなるので3回買いました・・・。失敗したり乾燥して出にくくなったりしたので一気に作れば2セットで出来るかもしれません。)
まとめ
本当はここから鉛筆握らせて紙に書かせてあげたい衝動に駆られますが、ぐっと抑えて今はここまでとします。メタルインセッツと砂文字板のお仕事の期間を意識的に長く取ろうと思っています。
一番目の子は、親もなにもかもが初めてなので、見切り発車的に、どうしても実験的にもなってしまう部分もあり、ちょっと損させてるなと思うことも多いのですが、愛情を注ぐからこその親の一生懸命さが強く子供に伝わるのも、一番目の子の特権かなとも思います。
今回の教具は、振り返ると作業的には簡単で単純なんですが、いろいろ失敗したり、どういう風に作ろうか、とかなり悩んで頭使ったせいか、ものすごく苦労して作った教具という印象が自分に残っています。
私は子供が集中しているときの荒い鼻息の音を聞くのが大好きです(笑) すっごく真剣にその世界に入り込んで、誰も介入できないくらいの集中力で物事に取り組んでいるってすごく幸せなことだと思うから。
砂文字板を作るのは苦労したけど、息子が鼻息荒く、ものすごい集中をして黙々と書いていたので(モンテッソーリでいうところの集中現象ですね)、なんか報われたな~って嬉しくなりました。
また、その敏感期にしっかり合ったタイミングで教具が寄り添っている、ということの大切さをしみじみと実感した瞬間でもありました。
もっともっとモンテッソーリ教育を勉強したいと思います!
教具は全部買えないけど、家で使ってみたい!という方、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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