4Sep
時間は遡って、ステイホーム期間の話です。
3月から約3か月ほど休校期間がありましたが、その間に取り組んだのが世界地図でした。
休校中はいつも以上に自由な時間が増えたおかげで、おうちモンテも復活することが多くなりました。
当時、息子は4年生になり、頂いたプリントは都道府県を書く宿題もありました。
去年、社会科が始まって慌てて作り始めてたフェルトの世界地図。途中で放置されてから約8ヶ月・・・。いろいろ先延ばしにしすぎました(汗)
特に自粛中はコロナウィルスのニュースで世界各地のことが取り上げられていたので、子供たちがどのあたりの国のことを話してるのか、すぐイメージできるようにしなくては!急務だ!!と、残りを一気に縫い上げて実際に使ってみたので、シェアしたいと思います
モンテッソーリにおける地理教育
私自身、モンテッソーリ教師でもないですし、専門的にガッツリ学んだわけでもありません。
ただ我が家のおうちモンテで気をつけていることは、2点。まず「何か物事を教える時には抽象からではなく具体物を使って示すこと」と、「全体像をつかませてから細部へ落とし込む」ということです。
日本の学校教育では、基本的にまず自分の地域を学び、日本を学び、それから世界や宇宙について学びますが、モンテッソーリ教育では、まず宇宙のことを教え、太陽系のこと、この地球、世界について教え、それから自分の住む国、地域、街というように、まず全体像を見せてそれから足元に絞り込んで学んでいくものだと理解しています。
しかし日本のカリキュラムは真逆です。それがいいとか悪いとかではなく、私自身はモンテッソーリ教育の方法の方が理解しやすいので、自分が学ぶ時も、子供を教えるときにも最初にそのことを念頭に置くようになりました。
本来、世界地図のこの教具は幼児期にやることですが、スクールのように完璧にはできないので、出来る範囲で取り組んでいけばいいと割り切っています。
日本では世界地図について詳しく学び始めるのは中学に入ってから。でも小学生のいつの段階でこれを使っても損をすることは1つもないですし、大きな塊で覚えるのでよいウォーミングアップになると思います。
まずは大きな塊として捉えることができるよう、大陸のみで分けてある、シンプルでわかりやすい作品を参考にさせていただきました。
参照:https://www.etsy.com/jp/listing/217193390/kids-felt-world-map-montessori-map?utm_source=OpenGraph&utm_medium=PageTools&utm_campaign=Share
地理に関しては、モンテッソーリにいくつもの教具があってもっと素晴らしいので、本当はそれが欲しかったのですが、残念ながら全部を揃えることは出来ませんでした。
本来は幼児期にツルツルの海とザラザラのサンドペーパーの陸だけのシンプルな地球儀を使い、視覚だけでなく、触感を通して学びます。次の段階では色付きの陸に進み、最終的に普通の地球儀に進むようですが、家に3つも地球儀置けないので、うちはノーマルな地球儀を買ってしまいました。。。
参照:https://montessorium.com/encyclopedia/sandpaper-and-colored-globes
色付きの地球儀に慣れたら、東半球、西半球に分かれた平面のはめ込み地図を使うのだと思います。
参照:https://montessorifromtheheart.com/
魅力的な教具がたくさんあるのですが、全部揃えたら教室が開けてしまいます(笑)
そこで、とにかく教具としての世界地図を1つは欲しいと思いました。
おうちモンテの場合、フェルト素材のものは場所も取らないし、収納も簡単、100均素材ですぐに作れるのもいいな、と思いました。そこで海外のスクールで使ってるフェルト素材の教具を参考ににして、おうちモンテ用にフェルトで世界地図を作ることにしました。
世界地図フェルトバージョンの作り方
作り方はめちゃくちゃシンプルです。
①まずは世界地図(白地図)を自分の希望するサイズに拡大印刷する。
②6大陸で切り分けます。(ユーラシア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア)+南極
③切り分けた大陸をそれぞれに該当する色のフェルトの上に乗せて線をなぞる。
④線を切って、刺繍糸でブランケットステッチをする)
⑤大陸ごとの名前を書いたものを用意する。
⑥五大洋のカードを用意する。(オプショナル)
これだけのことですが、意外とステッチに時間がかかりました・・・。
ステッチをしておくメリットは、子供がどちらが正しい向き(裏表)を判断しやすいというところと、大陸1つ1つのサイズが大きいので、手に持った時にクタッとしにくいということ。
出来上がって確認したら、なんと北アメリカ大陸のステッチを反対にしていたので、やりなおし。。。
縫う時は向きをしっかり確認してから縫いましょう!
教具を使っての学び
さっそく大きな青いフェルトの上に1つずつ大陸を置いて提示をしました。
小さいお子様の場合には、感覚教具ですから距離感よりもまず大陸の形や配置を覚えることにフォーカスしておけばいいのだろうと思いますが、息子は大きいので、平面上のものが立体だとどうなるのか地球儀も一緒につかって教えています。
やはり大陸の距離感が球体と面では全然違うので。
本来は西半球を左に、東半球を右に置くのが理想かもしれませんが、日本で標準的な世界地図って、日本を中心に配置しているので、右側にアメリカが来てしまいます。
しかし提示はまず海と大陸なので島々はなく、当然日本も入ってないのですが、自作の場合、日本を作って、世界との大きさを比較したり母国の位置を学ぶ、という手もありますね。
息子は「日本はどこにあるの?」とフェルトを探しましたが、「日本は大陸じゃなくて島だからないよ。」と言うと「えっ。日本って島だったんだ・・・。」と初めて認識したので「大陸との違いを学ぶ」、という点では日本のない地図を使うメリットもあるなと思いました。
地球儀や普通の世界地図で日本の場所は普通に覚えていますが、国じゃなくて、大陸と海という大きな単位でまず理解するって大切だなと改めて感じました。
また海外の独自教具(?)ではユーラシア大陸と書いてある教具がなくて、すべてアジア大陸となっています。この定義もなかなか難しいなと思いますが、日本の授業では両方使うので、敢えて同じ土俵に乗せました。今回は日本標準の並びで置きましたが、今後はやはり逆バージョンでやろうかなと思います。西と東の感覚がわかりにくいと思うので・・・
2年生の娘も、「ピンクだからここ~」とか、「黄色だからアジア大陸~」とか言いながら置いてます。「あっこの形わかるよ、北アメリカでしょ!?」と、子供がその大陸を手にとって眺めることが出来るところもいいなと思いました。
確かに今学んでいることは将来、試験的な意味合いでも避けて通れない知識でもありますが、たとえば、コロナは当初ヨーロッパが大変な状況でしたが、あの赤い大陸に住んでる人たちのことなんだな、と子供がイメージをもって関心を寄せ、自分や日本のことだけでなく、ヨーロッパ地域に住む人々のことを考えながら収束を願うことが出来ました。
地球儀でここの国よ!って教えたとしても全体像をもってイメージすることは子供には難しいことです。
世界全体で起きている様々なこと、たとえばサバクトビバッタは、この地域で発生して、こういうルートで移動している、ということ等もこのフェルト地図だと説明しやすいですし、国別になっていないので余計な情報がなく、視覚的に子供は理解しやすいと感じました。
まとめ
モンテッソーリ教育の目指してることは、頭のいい子を作り出すことではなく、平和を作り出す人間に成長することができるよう支援することだ、ということを学びましたが、そのことを今回の教具を通して実感しています。
そして今ほど全世界に対して関心を寄せることができる時代はなかったと思います。子供たちは多様性を学ぶ必要があると思っています。そこに世界地図で世界全体を知るということはすごく大きな意味があると感じています。子供と一緒に繰り返し、繰り返し使っていきたい教具です。
ただ、小学校での学習プログラムというのもあるので、おうちモンテを並行してやる時は子供が混乱しないよう注意を払う必要がありますが、この教具はカラフルなので、それだけで子供にとって視覚的に楽しいお仕事になります。
フェルトや刺繍糸は家にあるものや100均で揃えたので、500円程度しかかかりませんでした。
ぜひ挑戦してみてくださいね~。
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